「俺の気分はゴーカイレッド」誕生秘話

再び7,8年前に本厚木の某スーパーの店頭音楽イベントの出演兼運営スタッフをやっていた時の話だ。
街の中でも過疎気味の場所を負かされていたので、芳しくない集客をどうやって改善しようか毎週四苦八苦していた。いろいろな試みを繰り返した。
その頃街頭野外イベントで集客力の高い人気のある出し物といえば、ダンスや大道芸などがあった。しかし、それよりもさらに高い人気を誇る出し物があった。ヒーローショーだ。厚木最大のお祭りである「鮎祭り」イベント会場でも、ヒーローショーは圧倒的な人気だった。ファミリーが押し合いへし合いゴーカイジャーのショーのステージの前に列を作り陣取り群がっていた。
「この人気が欲しい・・・・」と僕は超盛り上がるイベント会場のステージを羨望のまなざしで観たものだ。
そして僕が担当する会場であの人気を作れないのだろうか?
ひとつアイディアを考えた。
「地球の平和を守る正義のDJディージェイジャー」というものだ。
アマゾンで全身タイツみたいなヒーローコスチュームを注文して、店頭ステージでDJを行なう。ちょうど冬だったから、全身ゴムだったらたとえ真冬の寒い厚木の街頭でも、きっと暖かいに違いない。
DJの合間合間でヒーローの決めポーズをすれば、絶対に受ける。
そうだ・・・・この手があったんだ・・・・
僕の脳内は興奮に包まれた。

しかし、実現しなかった。
恥ずかしすぎるからだ。
あんな格好をしてステージに立つだけの度胸が、僕にはなかった。
「地球の平和を守る正義のDJディージェイジャー」はかくして企画倒れに終わったけど、転んでもタダでは起き上がらないのが僕だ。
「じゃあ、歌を作っちゃえ!」
こうして出来上がったのが「俺の気分はゴーカイレッド」だ。
どうだい?なかなか泣ける話だろう?